最近はあまり出さなくなりました。
暑中お見舞い。
それに似た言葉で暑中お伺いというのがあります。
どういうときに使うのか。
今回は暑中お伺いと暑中お見舞いの違いを見ていきましょう。
お中元が終わったら
お中元の時期
お中元の時期は地方によって異なります。
関東→新暦のお盆 7月1日~15日ごろ
関西→月遅れのお盆 8月1日~15日ごろ
沖縄→旧暦のお盆 8月31日~9月2日(2020年)
お中元に関してはこちらをご覧ください。
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関東の場合が分かりやすいので、
関東を例にしてご説明いたします。
先ほどのリンクにある通り、
旧暦7月15日が中元です。
関東の場合、
旧暦の日にちをそのまま新暦に当てはめますから、
新暦7月15日までがお中元とされています。
それを過ぎると百貨店では、
お中元という表記は取り外されます。
ディスプレイなども全てお中元でなくなります。
また、催事会場などの、
特設お中元センターも規模が縮小されます。
では、お中元でなくなると何になるのか。
暑中お伺いの掛け紙(のし紙)に切り替えられます。
暑中お伺い
暑中お伺いというのはあまり聞きなれない言葉ですが、
どういう意味かというと、
暑中お見舞いを目上の方向けに言い換えた表現であるとされています。
ただ、お見舞いという表現が目上から目下への表現であるという、
確たる証拠は何もありません。
一部のマナー講師という方々が言っているだけの可能性もあります。
よくよく考えると、
「伺う」がすでに謙譲語なのにそれに丁寧語の「お」をつけている、
二重敬語なのでは?
それに対して明確な答えが示されました。
文化庁が平成19年(2007年)にまとめた、
敬語の指針(文化審議会)によると、
【習慣として定着している二重敬語の例】
・(尊敬語) お召し上がりになる,お見えになる
・(謙譲語Ⅰ)お伺いする,お伺いいたす,お伺い申し上げる
としています。
「お伺い」は日本語として問題ないが、
「お見舞い」を目下の者へ使う言葉であるという、
明確な答えはビジネスマナーの中にしか存在しない。
ということになります。
ただ、百貨店ではかなり前から、
「お見舞い」ではなく「お伺い」を使っており、
カザマツリが勤務し始めた15年前の段階ですでに、
「暑中お伺い」という表書きは存在していました。
そうすると、
あと数年でこの表現方法は定着したということになってしまいます。
言葉は生きているのです。
嫌だろうがしっくりこなかろうが、
そうなってしまえばそれが正しい日本語ということになります。
そのため我々も不本意ではありますが、
お伺いは目上、お見舞いは目下と言わざるを得ないのです。
掛け紙と同様、表書きも通じなければ意味がないのです。
そう思っている人が大多数であればそれが正しいということになるのです。
それはそれとして
この際、お見舞いでもお伺いでも構いませんが、
・7月15日まで→お中元
・7月16日~立秋の前日→暑中お伺い・暑中お見舞い
・立秋~白露→残暑お伺い・残暑お見舞い
ということになります。
関西では月遅れの盆で動いていますので、
暑中お伺い・暑中お見舞いというのは、
お中元が遅くなった際の表書きとしては存在しないのです。
内容としては
表書きを代えるくらいで特に内容は変わらないです。
ただ、遅くなってしまったということを、
差し上げる際に添えると印象はよくなります。
直接手渡しでない配送の場合なら、
挨拶状を添えるもしくは、
手紙を送ると同じく印象はよくなります。
ここで注意したいのが、
挨拶状を密封して宅配便で送ることは、
その密封した挨拶状が信書にあたる可能性がるので、
断られることがあるということです。
密封しなければいいのかというと、
これもグレーゾーンです。
断らないところもありますし、
断ることもありますのでご注意ください。
掛け紙(のし紙)はどうするのか
通常の場合は、
これで「御中元」「暑中御見舞」「暑中御伺い」
「残暑御見舞」「残暑御伺い」とします。
喪中の場合は、
「水引なし」「のしなし」で表書きは同じです。
(画像は白い四角が出るだけなので省略します)
ちなみに何回か登場していますが、
海産物・肉類などの生鮮食品と鰹節などの海産加工品は「のしなし」です。
要するに
- お中元は北海道7月中旬から8/15
- 東北・関東・長野県・石川県・新潟県7/1~7/15
- 東海・近畿・中国・四国・富山県・福井県7月中旬~8/15
- 九州8/1~8/15
- 沖縄旧暦お盆の期間(2020年8/31~9/2)
- 上記移行が暑中御見舞・残暑御見舞なので暦をよく確認