小暑という名前を聞いて思い浮かべることは?
と尋ねるとおそらく、
おそらく「大」もあるんでしょう。
ということくらいは思いつく、
どちらかというとそんなに印象が強くないですが、
まあ、その通り大暑もありますけれど、
夏至が過ぎて次の二十四節気が小暑です。
そんな小暑について見ていきましょう。
二十四節気を知れば大人の仲間入り~小暑編
2020~2022の小暑
- 2020年(令和2年) 7月6日月曜日
- 2021年(令和3年) 7月6日火曜日
- 2022年(令和4年) 7月7日木曜日
毎年同じようですが日にちは入れ替わります。
今年は7月21日火曜日までが小暑です。22日は大暑です。
二十四節気(にじゅうしせっき)は、1年の太陽の黄道上の動きを視黄経の15度ごとに24等分して決められている。太陰太陽暦(旧暦)では季節を表すために用いられていた。また、閏月を設ける基準とされており、中気のない月を閏月としていた。全体を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けて、節気(せっき)と中気(ちゅうき)を交互に配している。
小暑の場合は7月6日~8日のうちのどれかになります。
小暑の意味
小暑とはこよみ便覧(暦便覧)によると
「大暑来れる前なればなり」
暑くなる前という意味です。
何となくな印象にある小暑もあるのだから、
大暑もあるんだろうなというのは、
ほぼ小暑のことを言い当てているとも言えます。
ただ、言い方を変えれば暑さが本格化する前に、
備えよと言ってくれているとも言えます。
暑さだけでない色々な前触れ
梅雨入り
梅雨入りに関して一応リミットがあります。
それが小暑です。
小暑までに梅雨入りの発表がない場合は、
「梅雨入りの特定なし」ということになる決まりがあります。
入梅のページでも紹介した、
気象庁が公開している1951年から2019年までの、
梅雨入り梅雨明けのデータをもう一度見てみましょう。
1963年(昭和38年)に四国、近畿で特定なしとなっています。
梅雨明けが特定なしになるのは、
ちょいちょいあるのですが、
梅雨入り特定なしはこの年だけです。
暑中
暑中お見舞いの暑中です。
暑中とはいつなのかというのには説が3つありますが、
その中の一つが小暑と大暑を合わせた暑中であるというものがあります。
ではざっくりとこの主要3説を見ていきましょう。
小暑~大暑
今説明しています小暑から大暑の期間で、
それぞれの共通している「暑」の期間中だから、
「暑中」であるという説です。
夏の土用
ウナギが毎年話題になる、
土用の丑の日の土用です。
土用は季節ごとにありこの場合の土用は、
夏の土用です。
土用というのは次の季節へと移り変わる期間のことで、
およそ18日間あります。
時期は年によって変化しますが、
2020年は7月20日(月)から8月6日(木)です。
梅雨明け~立秋の前日
梅雨が明けて夏になった日から、
立秋の前日までという、
実質夏になった日から暦の上の秋になるまでの期間であるという説です。
この場合、暑中がない年や地域がでてしまうということになります。
気象庁昭和26年(1951年)以降の梅雨明け(確定値)より
結構な頻度で暑中がないことになっていますね。
高校野球
全国高等学校野球選手権地方大会が始まるのが、
大体このくらいです。
要は夏の甲子園の地方大会です。
今年は中止ですが、
代わりに各地方ごとの高校野球連盟が、
交流試合をすることが発表されています。
小暑のここがスバラシイ
小暑の概要(七十二候)
初候(7/7~11)
次候(12~16)
末候(17~21)
鷹の幼鳥が飛ぶことを覚えます。
鷹乃学習
沖縄と北海道以外の地域は、
そろそろ梅雨の終わりがみえてくる時期です。
写真や絵では晴れ渡るイメージなのですが、
実際には梅雨の末期で、
大雨が降りやすい、
ぐずついた天気になりやすい時期です。
小暑の旬とは
小暑の旬
とうもろこし
とうもろこしは日本では野菜に分類されていますが、
多くの国では主食の穀物とされています。
イネ科の植物で、
原産地はメキシコ・グアテマラ(中南米)と言われており、
コロンブスがアメリカ大陸に上陸した際に、
持ち帰ったことで世界史の教科書で読んだ方も多いと思います。
日本へは1579年に伝わったとされています。
鉄砲伝来が諸説ありますが、
1549年ごろですので、そのおよそ30年後くらいです。
南蛮船によって運ばれて来たので、
南蛮黍と呼ばれていました。
ただ、当時のとうもろこしは現在日本で主に栽培されている、
スイートコーン種ではなく、
ポップコーンにされる爆裂種という、
皮の硬いタイプのとうもろこしでしたので、
あまり広まりませんでした。
現在のスイートコーン種が広まったのは、
明治時代で北海道で栽培されるようになり、
その後南下していきました。
7月上旬に流通しているのは主に、
ハウス栽培のものが多いですが、
徐々に路地物へと切り替わっていきます。
選び方
皮が干からびていない
収穫から時間が経つと皮の緑色が薄くなっていきます。
そしてみずみずしさが失われていきます。
皮に張りがあり茎の切断面が黄色く変色していないものが新鮮です。
ひげが茶色
先端のひげが茶色になっていれば、
熟しているという証拠です。
先端まで実が詰まっている
皮ごと売っている場合はわかりませんが、
先端まで実が詰まっていること、
真ん中あたりの実が堅くなっていないことが、
程よく熟して古くなっていないという証拠です。
元々のとうもろこしは爆裂種のような、
硬い実のものなので熟れすぎると硬くなっていきます。
茹でなくても電子レンジでOK
最近のとうもろこしはあくも出ないので、
電子レンジ調理がおすすめです。
皮ごと500Wも600Wも5分加熱すると、
栄養も損なわれずに調理ができます。
本数が多い場合と、
一度洗いたいという方、
塩気が欲しいという方は、
やはり茹でるのがおすすめです。
塩分は水の重量に対して、
0.5%です。
(1Lなら5g)
フライパンのような平たい鍋で、
少ない水で茹でるのが栄養を損なわずに茹でられます。
沸騰した鍋に皮をむいたとうもろこしを入れて、
およそ3分で引き上げます。
そのままにすると水分が飛んで、
しわしわになりますので、
氷水につけて一気に冷やします。
熱いまま食べるのもおすすめですけれどね。
マンゴー
国産のマンゴーが一般的に知れ渡る要因になったのは、
お笑い芸人だった方が県知事に転身された2007年ごろからでしょうか。
県のセールスマンという触れ込みで、
各地に出向いてはご当地マンゴーをPRしたのがきっかけのように思えます。
国産のマンゴーは、
外国からの輸入とは違い、
防疫や税関などの手続きを踏まないため、
短時間で出荷が可能である強みを生かして、
木成り完熟をさせてから出荷する場合が多く、
糖度が高いのが特徴です。
また、産地によって厳格に大きさや糖度が決められています。
- 宮崎県産「太陽のタマゴ」糖度15度以上、重量350g以上
- 鹿児島県産「夏姫」糖度15度以上、1玉2L(350g)以上、外観の紅色が2/3以上
マンゴーはウルシ科の植物のため、
アレルギーを持つ人も少なからずいるため、
注意が必要です。
ウナギは?
ウナギの旬は夏ではありません。
ウナギも夏バテすると言われています。
土用の丑の日にウナギを食べますが、
旬は9月から12月にかけてです。
冬眠の準備をする10月ごろが最も味が良いとされていますが、
これは天然モノの話で、
養殖物は年間通して同じように育てられています。
ですので旬と言えば旬ですけれど加えてよいやら悪いやら。
小暑とは
大暑に向けての準備期間です。
実際の暑さの盛りは8月中旬ですけれど、
大暑のころが暑くないかと言えば暑いわけですから、
間違いかと言えばそうとは言い切れません。
現代人は汗をかくのが下手になったといいます。
本格的に暑くなる前に、
体を動かして汗をかく練習をするのがいいかもしれません。
エアコンのクリーニングも忘れずに。
内部が汚れていると故障の原因にも。
暑さが本格化する前に準備をしておきましょう。
自力でできないとあきらめる前にプロに任せてもいいかもしれません。
テレビCMでも最近多く流れています。
【くらしのマーケット】