掛け紙(のし紙)

【基本ののし紙】掛け紙の種類を知ろう【弔事編】

昨日に続いて掛け紙(のし紙)の基礎知識の弔事編です。この記事を読む前に昨日更新分の【基本ののし紙】掛け紙の種類を知ろう【紅白編】を読むことをお勧めします。

前編
【基本ののし紙】掛け紙の種類を知ろう【紅白編】

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掛け紙の種類と意味を知ろう

  • 弔事は結び切りしかない
  • 東日本と西日本の違い
  • 表書きの違い

弔事は結び切りしかない

弔事の掛け紙、不祝儀ののし紙、仏事のし。

いろいろな言い方はありますがご不幸事に使う白黒か黄白の掛け紙のことなのですが、

百貨店内スタッフは

仏事のし取ってきてー!

といいあったりなんかしています。何て呼ぶかはそれぞれ個人の自由ですが、使い方には決まりがあります。

前回の記事にあったとおり何回でも起きてよいことは花結び

一度しか起きてほしくないことは結び切り。という大前提があります。

誰かが亡くなったことに起因する出来事はその場限りで終わらせたいことですね。

「あの爺さんは嫌な人なので
亡くなっても悲しむ人なんかいないから。花結びでいいのでは? 」

そういうことではないんですね。

確かにその人はそうかもしれないんですが、
だからといってみんな亡くなっていいなんていう自暴自棄になってはいけません。
一度限りの人生を楽しみましょう。

そんなこんなで弔事の掛け紙はすべて結び切りです。

のしも付きません。弔事の掛け紙やお香典袋では、「のしなし」「結び切り」のものしか存在しません。

ただ、水引の色は何種類か存在します。次は水引の色について見ていきましょう。

西日本と東日本の違い

西日本といっても主に京都を中心とした関西圏と東日本では水引の色は違うことがあります。ただし、仏式の場合です。

東日本(現金・品物)
西日本(現金)
西日本(品物)
黒白
黒白
黄白

東日本では全て黒白の水引の掛け紙を使いますが、

西日本では現金か品物かによって水引の色が変わります。

 

現金なら黒白の水引の掛け紙で同じですが、

品物なら東日本ではあまりなじみのない黄白の水引の掛け紙を使います。この差こそが問題です。

実際に受けた電話

・関東の方が京都へ「御供」の品物を贈った→黒白の掛け紙→品物なのに黒白が付いているのは常識がないのでは?
・関西の方が関東へ「御供」の品物を贈った→黄白の掛け紙→御供なのに見たことない黄色い派手なのしがついている。

どちらも間違った掛け紙の指示なのに、店員が教えなかったのは不親切だというお叱りだったのですが、

こういうことも起きうるのです。

 

郷に入りては郷に従えというのがよいのか、

見たことないと思っても寛容な心で受け止めるのが良いのか難しいところです。

表書きの違い

表書きというのは上の図でいうところの「御供」の部分です。
そして掛け紙に書く名前は相手の名前でなく贈り主の名前です。

仏式の場合、西日本と東日本の差がここでも出ます。
四十九日前であれば「ご霊前・御霊前
四十九日後であれば「ご仏前・御仏前・御佛前」なのですが、

西日本

返礼品の場合四十九日前であれば、「粗供養」。四十九日であれば「満中陰志」それ以降の法事であれば「粗供養 」です。

東日本

全て「」で、年忌法要の場合は「〇〇忌志」とする場合もあります。

このように東西で差が出ます。 また、


神式

現金であれば「玉串料・御榊料」。品物であれば「御供・奉献・奉納」で返礼は「偲び草・志」です。水引の色は仏式に準じます

カトリック(キリスト教)

現金であれば「御花料・御ミサ料」。品物であれば「御供」です。返礼は「偲び草・昇天記念・志」です。

プロテスタント(キリスト教)

現金であれば「御花料・忌慰料」。品物はお花以外渡しませんのでメッセージカードを添えます。返礼は「偲び草召天記念」です。

カトリック・プロテスタントともに水引のある袋や掛け紙は使わず、「水引なし・のしなし」です。 表書きに関しては今後、詳しく記事にしていきたいと思います。

まとめ

  • 弔事の掛け紙は「結び切り」しかない
  • 西日本は品物には「黄白」東日本は「黒白」の水引を使う
  • 地域をまたいだ贈り物をするときは注意が必要
  • 「表書き」も地域差が出てくる
  • 宗教によっても差が出てくる
  • キリスト教は水引のないものを使うのが無難

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